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最近の研究テーマや共同研究テーマ

高知県を代表する果樹であるユズや中山間地域での生産が期待されるブルーベリーを主な材料として研究を行なっています。生理学的なアプローチにより学内の果樹園以外にも営利果樹園などで栽培試験を行なっています。
学内果樹園には、土佐文旦、カキ、モモ、ブルーベリー、ヒュウガナツ(小夏)、ユズ、マンゴーが露地、加温ハウスや無加温ハウスで栽培されており、幅広い試験を行っています。

ユズの肥培管理・隔年結果是正に関する研究

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ユズは、裏年と表年が繰り返す「隔年結果」が起こりやすく、栽培現場では問題となっています。一方で、隔年結果を起こさない管理をしている生産者もいます。なぜ隔年結果は起こるのでしょうか?隔年結果の要因は多岐に渡りますが、一つは着果負担や果実と光合成同化器官である葉のバランスが崩れることが大きな要因と考えられます。

本研究では、着果負担などの地上部の生理以外にも土壌・肥料や根などの地下部に注目して隔年結果是正に向けて取り組んでいます。

ユズの適正葉果比推定法に関する研究

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ユズの隔年結果を改善するために、着果負担に注目します。通常の適正な葉果比は80〜100とされますが、意外とこの指標で結実管理をするのは難しいです。

本研究では、葉数と果実数を把握するために、様々な方法で樹体を計測、評価します。ドローンによる空撮写真、3D-Lidarによるマッピング、AIによる画像解析、従来のプラントキャノピーアナライザーによるLAI計測、RaspberryPi+超広角レンズによるLAI推定、分光センサー、デプスカメラなどの利用を検討しています。

ユズの適正着果について

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適正着果量とはなんだろう?

これまでの指標としては葉果比(1果実あたりの葉数)というものがあって、ユズの場合はその値が80〜120が最適とされていました。すなわち栽培条件や樹体の健康状態などで大きく変動することを意味します。園地間差、年次変動、樹体間差までを考慮した適正着果量を示すことができるのだろうかにチャレンジします。

果実(種子)は繁殖のために必要な生殖器官ですが、樹体にとってはストレスであることがわかります。この樹体の維持・成長と果実(着果)はどこかでバランスするはずです。

では、適正でなかった場合どんなことになるのか?隔年結果と言われる現象が生じ、農家や流通に大きな打撃を与えます。豊作不作は、消費者にも価格という点で影響を受けると思います。また、着果過多によって果実品質は消費者の求めるものではなく可能性もありますね。これをなんとかしたいというのが目標です。

まずは、葉数をしっかり把握する計測技術を開発しています。果実数も人間が数えるのではなく、画像から分かるように高知工科大学とともに研究を行っています。さらに、摘果労力の省力化など考えることが多数あり、取り組むべき課題が多いです。

​ぜひ一緒に研究しましょう。

ユズのソーラーシェアリング

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果樹のソーラーシェアリングに取り組んでいます。

まだ予備試験中ですが、ソーラーシェアという栽培条件が生理学的にどんな影響を及ぼすのか、非常に興味深いです。

ブルーベリー園の果実生産性改善に関する研究

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軽労力なブルーベリー栽培は、その需要とともに注目され、高知県でも施設や露地においてもわずかですが栽培されています。しかし、水田転換園を利用したブルーベリー栽培では数多くの問題が見られており、様々な研究を現場で行なっています。

また、中山間地域における換金作物として、地域貢献の一環として学生とともにブルーベリー園の運営や6次産業化支援を行なっています。

IoP研究(果樹の生理生態情報の解明)

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ユズとブルーベリーを対象として、光合成、蒸散、葉中窒素含量、葉数、果実数などを測定・推定することで、安定した果実生産に結びつけようとしています。

具体的には、1樹あたりの光合成・蒸散速度を測定し、環境条件との関係を明らかにすることで、環境条件から光合成・蒸散速度を正確に推定し、同化量から最適な果実生産量を明らかにしたいと考えています。

​ウルトラファインバブルによる大苗生産

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ウルトラファインバブルとは、直径1μm以下の微細な気泡のことで、農業を含む様々な分野での応用が期待されています。ウルトラファインバブル水には、たくさんの気体を溶かすことができるため、酸素を豊富に含む水を地下部に供給することやウルトラファインバブルそのものによる生理活性効果によって作物の生育促進が可能となります。我々の研究では、果実生育促進や大苗育苗などについて研究を行なっています。

ユズとブルーベリーの葉中窒素含量の非破壊推定法

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最適な施肥管理を行うには、極めて専門的な化学分析が必要です。つまり、十分量の成分が供給されているか・植物が吸収できる状態かを知るための「土壌分析」、吸収しているか・欠乏していないかを知るための「葉分析」です。施肥は、欠乏しないように行うことが常ですので、過剰に散布されたり、バランスが崩れたりする園地も散見されます。また、園地によっていわゆる”地力”が異なるので最適な施肥量の把握はとても難しいです。我々の研究では、ユズとブルーベリーの葉中窒素に注目して、非破壊的に推定する方法を開発しようとしています。

シアナミドによるブルーベリーの発芽・発根への影響

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シアナミドは休眠打破剤とし、発芽を促します。ブルーベリーは一定時間の低温遭遇によって春の萌芽ならびに開花が進行しますので、特に施設栽培においては加温の時期を早めることで早期出荷が可能になります。露地においてもその効果はわずかに見ることができます。

これまでは地上部しか注目されていませんでしたが、我々は根においてもシアナミドが間接的に影響を受けている可能性に気がつき、この可能性を明らかにすべく研究を行なっています。

UFBによる除草効果の促進に関する研究

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当初の目論見は、尿素などの葉面散布がUFB(ウルトラファインバブル)で促進されることを確かめたいと思っていましたが、除草剤の方が発現がわかりやすいと思い、試してみました。現在はNEXCOエンジニアリング四国(株)と共同研究を行っています。この試験が成功すれば、除草剤使用量の削減を主な目的として、環境負荷削減・コスト削減が期待されます。

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